こんにちは、けんけんちゃんファンドです!
今回は「窪田 真之(くぼた・まさゆき)」さんの書かれた「NISAで利回り5%を稼ぐ 高配当投資術」をご紹介していきます。
この本は一言でいうと、高配当株投資の魅力教えてくれる本です。
筆者の窪田さんって、どんな人なんですか?
窪田さん経歴
- 1984年慶応義塾大学経済学部卒業
- 大和住銀投信投資顧問などを経る
- 2014年より楽天証券経済研究所チーフ・ストラジテスト
- 2015年より所長兼務
- 日本株ファンドマネジャー歴25年の本物の投資家です。
窪田さんの書かれた書籍
NISAで利回り5%を稼ぐ 高配当投資術
をご紹介していきます。
本書の構成は以下の通りです。
第1章~10章で構成
- ウォーレン・バフェットが日本の5大商社を買う理由
- 著者が選ぶ「もしバフェ」5銘柄
- 日本は輝くバリュー株の宝庫である
- 脱炭素・DX時代に飛躍する日本企業
- 利回り5%、高配当株ファンドを自分でつくる「ダウの犬」投資戦略
- 三菱UFJは逆バブルの代表
- 今ハゲタカがいたら狙われる「含み資産株」
- 親会社からTOBがかかってもおかしくない4社
- 高配当株投資はNISAを使おう
- 「株主優待」を上手に活用しよう
1章・2章の大事なところをピックアップしてご紹介いたします。
それでは本題に入ります!
NISAで利回り5%を稼ぐ 高配当投資術
著者は日本株に逆バブルが発生していると考えています。
逆バブルとは
バリュー(割安)株が夢がないと売り込まれ、企業価値では説明できない安値まで暴落している状態のこと。
配当利回りが高いバリュー株から有望銘柄を探し、コツコツと買い集めることが資産形成の早道との考えです(著者)。
1章:ウォーレン・バフェットが日本の5大商社を買う理由
バフェットさんは昨年(20年08月30日)、5大商社株の発行済み株式数の各5%超まで取得したと発表。
バフェットさんが日本株を購入したのは初で、世界に衝撃が走りました。
購入した5大商社は以下の通りです。
バフェットさん購入5大商社
(証券コード順)
- 伊藤忠商事(8001)
- 丸紅(8002)
- 三井物産(8031)
- 住友商事(8053)
- 三菱商事(8058)
バフェットさんが5大商社を買った3つの理由を推測(著者)
- 5社合わせて投資しないと十分な投資金額にならなかった
- 日本の商社株に投資をしている事実を隠しておきたかった(5%以上で大量保有報告書提出)
- バフェット基準に合うバリュー株だった
5大商社の売上高・利益・EPSなどを徹底的に調査(ブログ参照)
配当金の推移も確認しておきましょう。
5大商社配当金推移(2010年~2022年)
5社とも右肩上がりで安定している印象があります。
5大商社配当金推移グラフ(2010年~2022年)
5大商社株価比較
(21年8月27日と22年09月22日との差)
バフェットさん購入発覚前の8月27日から現在の株価を比較。
5大商社とも値上がりしており、さすがバフェットさんという結果でした。
先見の明がありますね。
5大商社株価比較(グラフ)
株価比較(昨年比)
- 伊藤忠 :17%増
- 丸紅 :65%増
- 三井物産:38%増
- 住友商事:28%増
- 三菱商事:34%増
以上、5大商社をさまざまな角度からご紹介。
私が考えるバフェットさん5大商社株購入理由
- 安定的に成長している
- 世界で稼いでいる
- 割安に放置されている
以上3つの理由からは商社株を購入したと推測します
5大商社株は今でも、PER・PBRなどから見た時に割安な水準だと思います。
2章:著者が選ぶ「もしバフェ」5銘柄
第2章では、著者が考えるもしもバフェットが日本のファンドマネージャーだったら、購入するかもしれない「もしバフェ株」5銘柄についてご紹介。
後ほど、私が考える「もしバフェ5銘柄」もご紹介します。
著者が考える「もしバフェ」5銘柄
5社の基本情報と「売上高・営業利益・営業利益率」を確認していきます。
ENEOS HD(5020)
全国にガソリンスタンドを展開していることで知られている企業。
主に①エネルギー事業②石油・天然ガス開発事業③金属事業で事業が構成されています。
営業収益・営業利益・営業利益率の推移
営業収益・営業利益・営業利益率が安定していないので、バフェットさんが購入するかは疑問が残ります。
ソニーG(6758)
プレイステーションやXperia(スマホ)で知られている企業。
主に①ゲーム②音楽③映画④金融で事業が構成されています。
アップルと事業形態が似ているということで、日本のアップルとして「もしバフェ」銘柄に推奨しています。
売上高・営業利益・営業利益率の推移
売上高・営業利益・営業利益率ともに上昇傾向。
製造業から①ゲーム②音楽③映画④金融事業に大きくビジネスモデルを転換中。
バフェットさんのお眼鏡にかなうかもしれません。
三菱UFJ FG(8306)
5社の中でバフェットさんが1番買う可能性が高いと考える企業(著者)
経常収益・経常利益・経常利益率の推移。
経常利益率が高く(16%~20%台)安定している印象。いつかバフェットさんが買いに向かうかもしれませんね。
JR東日本(9020)
事業内容
営業収益・営業利益・営業利益率の推移。
コロナ渦で赤字に転落。
コロナ後もコロナ前ほどの需要は回復しないと思うので、似たような事業の航空株を全部売却したバフェットさんが鉄道株を買うか疑問が残ります。
KDDI(9433)
事業内容
営業収益・営業利益・営業利益率の推移。
営業収益・営業利益が右肩上がりで、営業利益率も安定の15%以上です。
ほれぼれする美しい形です。
バフェットさんが投資をするかもしれませんね。
私が考える「もしバフェ銘柄」
バフェットさんが投資をしているアメリカ企業を参考にします。
バフェットさんがアメリカで投資をしている上位5企業
バークシャー・ハサウェイ
22年06月末時点の保有株式
バフェットさんが投資している米国企業を見ると、上位5社で74.41%をしめます。
意外にもかなりの集中投資でした。
あなたのポートフォリオで考えた場合、1銘柄に約40%投資し、全5銘柄で約74%投資をするというのはリスクが高いと考えますよね。
いかに集中投資であるかが分かります。
バフェットさんが投資している比率が高い上位5社に近い日本企業を選ぶことで、もしバフェ5銘柄を選べると思います。
著者の考えとも重複する部分もありましたが、参考にしていただけたら幸いです。
バフェット保有銘柄を日本企業に置き換える
バフェットさんが保有している上位5銘柄を日本企業に例えます。
1番保有しているアップルさんはスマホ(iPhone)を販売しており、音楽・アプリで稼いでいます。
日本でスマホを販売している企業は、「ソニーG・SHARP・富士通」などがあります。
比較的アップルさんに近い印象を受けるのは、音楽事業もてがけているソニーGさんでしょうか。
2番目に多く保有している企業は「バンク・オブ・アメリカ」になります。
銀行業で米国時価総額NO2の企業です。(NO1はJPモルガンチェース)
日本で考えると時価総額NO1は三菱UFJフィナンシャルGでNO2は三井住友フィナンシャルGになります。
純利益でもNO1の三菱UFJフィナンシャルGにバフェットさんが投資をすると考えたほうが無難でしょうか。
3番目に多く保有している「コカ・コーラ」さんは言わずと知れた世界の飲料メーカーになります。
日本にもたくさんの飲料メーカーがあるので、売上高で比較してみます。
2022年03月
サントリーホールディングスとサントリー食品インターナショナルさんを合わせると3兆6,608億円あります。
圧倒的な売上高をほこるサントリーさんに投資をする可能性が高いと考えたほうがよさそうです。
上場しているサントリー食品インターナショナルさんが投資対象になります。
4番目に多く保有しているのはシェブロンさんになります。
石油業界では売上高でNO8の企業になります。
2022年03月04時点
日本の石油業界で売上NO1はENEOSさんになります。
著者もENEOSさんを推しています。
5番目の投資先はアメリカン・エクスプレスになります。
アメリカン・エクスプレスは主に旅行代理業を始めとする旅行事業のほか、クレジットカード事業・法人向け銀行事業・プライベートバンク・投資信託・保険業など、さまざまな事業を手掛けている企業です。
日本でクレジットカード事業などで有名なのは、SBI・楽天さんなどが思い当たります。
2022年10月07(金)時点でSBIさんはPER7.21倍・PBR0.7倍、配当金150円で利回り5.65%と楽天さんよりもお得感があるので、SBIさんを推したいと思います。
以上、私が考える「もしバフェ5銘柄」になります。
私が考えるもしバフェ5銘柄
- (6758)ソニーG(著者同様)
- (8306)三菱UFJフィナンシャルG(著者同様)
- (2587)サントリー食品インターナショナル
- (5020)エネオスホールディングス(著者同様)
- (8473)SBIホールディングス
サントリー食品インターナショナル(2587)
売上高・営業利益・営業利益率の推移。
売上高は1兆円超え、営業利益率は8%~9%台と安定しています。
2020年のコロナ渦で一時期落ち込みましたが、回復傾向。
SBIホールディングス(8473)
売上高・営業利益・営業利益率の推移。
売上高・営業利益ともに右肩上がり、営業利益率は驚異の30%~40%台です。
PER・PBRから見ても割安、株価が伸び悩んでいるのが不思議です。
以上、参考にしていただけると幸いです。
まとめ
窪田さんの書かれた書籍
NISAで利回り5%を稼ぐ 高配当投資術
をご紹介しました。
1章と2章の大事な部分をご紹介させていただきました。
本書は経済と企業価値について学べる本です。
安かろう悪かろうのバリュー株ではなく、本質的な価値が高く、割安になっている株を買うという考え方を学べました。
今回ご紹介できていませんが、第5章の【利回り5%、高配当株ファンドを自分でつくる「ダウの犬投資戦略」】の内容はとても興味深いものでした。
興味がわいたという方は本書を手にとってご覧ください。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。けんちゃんファンド
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