こんにちは、けんちゃんファンドです!
今回は、累進配当を行う企業に着目し、安心して保有できる高配当株を探したいと思います。
2024年より、新NISA制度が開始されます。
新NISA制度では、配当金(インカムゲイン)や値上がり益(キャピタルゲイン)が非課税となるなど、投資家にとって大変有利な制度となっております。
配当金や値上がり益が非課税となるため、安定した配当収入が見込める企業に投資を行い、株価が上昇した場合は売却するなど、投資戦略の幅が広がります。
株価の上昇による利益(キャピタルゲイン)だけに依存していると、株価が下落した場合に、配当金という収入を得る保証がないため、含み損を抱えたままとなるリスクがあります。
配当金という、ある種の収入源を得ながら、長期的な資産形成につながる銘柄を探していきますので、最後までご覧いただけますと幸いです。
- 安定した配当金がもらえる企業に投資をしたい。
- 減配や無配などの心配をしたくない。
- 中長期で株式を保有したい。
それでは本題に入ります。
累進配当銘柄
【結論】累進配当企業一覧
累進配当を公表していない企業も、累進配当企業と呼ばれていることがあります。
しかし、今回は、累進配当を公表している企業のみをご紹介いたします。
累進配当を公表している企業は、累進配当を行う意思と能力を有していることを、自ら証明しています。
そのため、累進配当を継続する可能性が高いと判断できます。
累進配当は、株主への利益還元の姿勢を示す指標として注目されています。
また、継続的な利益成長が期待できる企業の証にもなります。
つきましては、本稿では、累進配当を公表している信頼性の高い企業を厳選してご紹介いたします。
ご参考になれば幸いです。
【2023年12月23日更新】
累進配当54銘柄
配当利回りが高い順番
←👆→スクロール
累進配当とは?
累進配当とは?
配当金を減配をせずに配当水準を維持し、または利益成長に合わせて増配し続ける事を指します。
簡単に説明すると減配は絶対しないと宣言している企業になります。
減配をしないと宣言しているので、投資家の立場からすると、とても安心感のある企業ではないでしょうか。
累進配当企業に投資をするメリット
累進配当企業に投資をする3つのメリット
- 安定した配当収入が期待できる
- 複利効果で資産を効率的に増やすことができる
- 株価の変動リスクを抑えることができる
以上3つのメリットを具体的にご説明いたします。
累進配当の最大のメリットは、配当水準を維持または増配することを約束しているため、労働に依存しない収入である不労所得を実現しやすいことです。
例えば、100万円の累進配当株を保有し、株価の変動が無く年利3%で運用した場合、翌年には103万円となります。
累進配当を宣言していない企業の場合、年利3%で運用していても、急な業績悪化などで、配当が減配または無配になる可能性があります。
そのため、累進配当を行う企業の株は、安心感があるといえます。
また、累進配当株は、財務基盤が安定していて、継続的な成長が見込める企業が多いため、投資のリスクを抑えることができます。
配当を増やすためには、企業の利益が拡大し続けることが必要であり、そのためには財務基盤が安定していることが不可欠です。
また、継続的な成長が見込める企業は、株価も安定して上昇する傾向があるため、資産を守りながら資産を増やすことができます。
累進配当企業の探しかた
累進配当企業の探しかたとして、「有報キャッチャー 」を活用いたします。
有報キャッチャーとは?
株式会社プレシスが提供する、EDINETやTDnetで開示された有価証券報告書、決算短信などの財務情報やIR情報を閲覧・検索できるウェブサービスです。
具体的には以下の機能があります。
有報キャッチャーの機能
- 開示情報の閲覧・検索
- 企業の財務データのダウンロード
- 業種別の財務指標の統計
- アラート機能
検索方法
- 累進配当と入力する*「累進」と入力しても検索できます
- 全文検索をクリックする
検索結果
企業のIRから「累進配当」を公表した情報が一覧となって掲載されます。
累進配当を公表した企業の証拠(エビデンス)
有価証券報告書の自動取得・解析ツールである「有報キャッチャー」を活用し、累進配当を公表している企業の証拠を以下にご提供いたします。
証拠をご覧いただくことで、より安心していただけるのではないかと考えています。
- 23年12月8日(金)に検索した結果(有報キャッチャー)
- 配信日が新しい順に掲載
2023/12/05 ジョイフル本田(3191)
累進配当を継続
2023/12/05 七十七銀行(8341)
累進的配当の継続、配当性向水準の向上
2023/11/30 香陵住販(3495)
累進配当を続ける
2023/11/30 武田薬品(4502)
中期的な事業の力強さに対する自信を背景に、累進的な配当方針を採用
2023/11/28 三井トラストHD(8309)
一株当たり配当金は累進的としつつ、利益成長を通じた増加を目指す
2023/11/27 双日(2768)
累進配当を基本方針
2023/11/20 ウィルグループ(6089)
累進配当 減配を原則実施せず、増配または維持
2023/11/15 高砂熱学工業(1969)
利益成長に応じて配当を増やしていく累進配当とし
2023/11/14 エレコム(6750)
株主の皆様に配当維持もしくは増配する累進的配当の実施を基本方針
2023/11/14 KPPグループHD(9274)
累進的な配当(配当金を維持、もしくは増配)を実施
2023/11/14 阪和興業(8078)
累進的な株主還元を実施
2023/11/13 東邦アセチレン(4093)
累進配当施策を掲げており
2023/11/13 みずほFG(8411)
累株主還元方針については累進的な配当を基準とし
2023/11/13 光通信(9435)
累進配当を意識
2023/11/10 ニチモウ(8091)
累進配当政策を維持
2023/11/10 ビジネスエンジニアリング(4828)
累進配当に努めることとし
2023/11/10 オカダアイヨン(6294)
増配を継続していく累進的配当政策を基本方針とし
2023/11/09 デンヨー(6517)
累進配当を導入することを決議
2023/11/09 参天製薬(4356)
中長期的な利益成長に合わせて増配していく累進配当方針を継続
2023/11/09 フォーラムエンジニアリング(7088)
累進配当を導入いたします
2023/11/08 高松コンストラクションG(1762)
2023年3月期~2025年3月期の対象年度においては累進配当を基本方針
2023/11/02 三菱商事(8058)
持続的な利益成長に応じて増配を行う累進配当を基本方針
2023/11/02 丸紅(8002)
中長期的な利益成長に合わせて増配していく累進配当を実施
2023/10/31 豊田通商(8015)
2024年3月期から2026年3月期において、累進配当を実施
2023/10/31 フジ住宅(8860)
累進的配当政策の導入を決議し、プレスリリースを致しました
2023/10/30 アイカ工業(4206)
累進配当を継続
2023/10/20 ヤマタネ(9305)
段階的に増配していく累進配当を行う
2023/10/16 高島屋(8233)
安定配当から累進配当に移行させていく
2023/10/12 いちご(2337)
DOE3%以上の累進的配当政策
2023/09/27 日東精工(5957)
18円を下限とした配当維持または増配を行う累進配当の導入
2023/09/13 シーアールイー(3458)
期末配当については累進配当を行うことを目指します
2023/08/25 テンダ(4198)
安定的、継続的、且つ機動的な累進配当を目指して
2023/08/10 物語コーポレーション(3097)
累進配当を導入
2023/08/10 アルファ(3434)
連結配当性向30%を原則とし、累進配当を目指します
2023/08/04 ニッコンHD(9072)
累進配当の導入
2023/08/04 伊藤忠商事(8001)
累進配当(連続増配)と配当性向30%を達成
2023/07/31 横河ブリッジHD(5911)
累進配当政策を維持
2023/07/13 シイエヌエス(4076)
利益成長に合わせた累進配当政策を方針としてまいります
2023/06/21 岩谷産業(8088)
配当性向20%以上6%以上累進配当
2023/05/15 コプロHD(7059)
(23/3期~27/3期)は減配をしない累進配当政策に加え
2023/05/15 スズキ(7269)
継続的かつ安定的な配当を行う累進配当政策を重視
2023/05/15 三井住友FG(8316)
配当性向40%と累進的配当方針を維持しつつ
2023/05/12 山陰合同銀行(8381)
株主還元方針の変更(累進配当の導入)
2023/05/12 コンコルディアFG(7186)
2024年3月期の株主還元方針について・累進的配当を基準とし
2023/05/11 酉島製作所(6363)
配当性向35%を目安に、累進配当を目指してまいります
2023/05/02 三井物産(8031)
配当維持または増配を行う累進配当を導入する
2023/04/28 伊藤忠エネクス(8133)
2023-24年度の2ヵ年の累進配当を実施
2023/02/28 味の素(2802)
株主還元方針のアップデート・累進配当の導入
2023/01/27 日本エスコン(8892)
「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」とする累進的配当政策を導入
2022/11/08 日本トリム(6788)
財務健全性を確保しながら累進的な配当を実施
2022/11/07 ニチアス(5393)
中期経営計画期間中において累進配当の継続を基本方針
2022/11/02 日本電技(1723)
累進的な配当を基本とするとともに
2022/02/07 稲畑産業(8098)
株主還元の基本方針として累進配当を導入しました
2021/05/31 三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)
1株当たり配当金の累進的な増加をめざし
2020/08/12 パンパシフィックインターナショナルHD(7532)
持続的な成長に合わせて増配をする「累進的配当政策」を基本方針としております
企業評価
これより、企業の業績などを調べていきます。
累進配当を公表している企業であっても、決して安心してはならないと考えます。
累進配当を公表していた企業であっても、過去に減配を発表した事例があります。
売上・利益・配当・EPSなどについて調査し、減配や無配のリスクがないかどうかを慎重に検討させていただきます。
①売上CAGR(5年)
企業の経営において、売上の伸びは最も重要な指標であるため、まずは過去5年間の売上CAGRを確認させていただきます。
売上CAGR(5年)とは、Compound Annual Growth Rateの略称であり、日本語では年平均成長率と呼ばれます。
過去5年間の売上高の平均成長率を算出する指標です。
全54銘柄の直近5年間の売上成長率を確認します。
売上CAGR(5年)
5年間の売上成長率が高い順番
スクロール(←👆→)(単位:百万)
②営利CAGR(5年)
次に営利CAGR(5年)を確認します。
営利CAGR(5年)とは、「Compound Annual Growth Rate」の略称であり、日本語では年平均成長率と呼ばれます。
過去5年間の営利の平均成長率を算出する指標です。
企業の経営において、売上の次に重要な指標は、営業利益の成長率であると考えます。
営業利益が成長している企業は、将来にわたって収益を上げ続け、高い価値を維持できると期待されるため、投資家や金融機関などから高い評価を受けやすいと考えられます。
全54銘柄の直近5年間の営業利益成長率を確認します。
営業利益CAGR(5年)
5年間の営業利益成長率が高い順番
スクロール(←👆→)(単位:百万)
③EPS CAGR(5年)
次にEPS CAGR(5年)を確認します。
EPS CAGR(5年)とは、「Compound Annual Growth Rate」の略称であり、日本語では「年平均成長率」と訳されます。
過去5年間のEPSの年平均成長率を算出する指標です。
EPSは企業が利益を株主に還元しているかをチェックするために活用できます。
EPSは右肩上がりに数字が上昇していくのが理想的だとされています。
全54銘柄の直近5年間のEPS成長率を確認します。
EPS CAGR(5年)
5年間のEPS成長率が高い順番
スクロール(←👆→)
④ROE(自己資本利益率)5年平均
次にROE(自己資本利益率)5年平均を確認します。
ROEの数字は原則的に高ければ高いほど好ましいとされています。
ROE(自己資本利益率)とは
「Return On Equity」の略語で株主資本利益率のことで、株主資本に対してどれだけ効率的に利益を上げているかを示してます。
全54銘柄の直近5年間のROE平均を確認します。
ROE(5年)
5年間のROE平均が高い順番
スクロール(←👆→)(単位:%)
⑤ROA(総資産利益率)5年平均
次にROA(総資産利益率)5年平均を確認します。
ROAの数字は高ければ高いほど効率よく利益を出していることになります。
ROA(総資産利益率)とは
「Return on Assets」の略語で会社の事業に対して投資された資産について、どれだけ効率よく収益を得ているかを示しています。
全54銘柄の直近5年間のROA平均を確認します。
ROA(5年)
5年間のROA平均が高い順番
スクロール(←👆→)(単位:%)
⑥自己資本比率
次に自己資本比率5年平均を確認します。
自己資本比率の数字は高ければ高いほど、会社の安全性が高いとされています。
自己資本比率とは
総資本に対する自己資本の比率。数字が高いほど会社の資本構成がよく安全性が高いとされています。
全54銘柄の直近5年間の自己資本比率平均を確認します。
自己資本比率(5年)
5年間の自己資本比率平均が高い順番
スクロール(←👆→)(単位:%)
⑦1株配当CAGR(5年)
次に1株配当CAGR(5年)の1株配当が伸びているか確認します。
1株配当CAGR(5年)とは
「Compound Annual Growth Rate」の頭文字を取ったもので、日本語では年平均成長率といいます。
かんたんに説明すると5年間の1株配当年平均成長率を算出するものです。
全54銘柄の直近5年間の1株配当CAGR(5年)を確認します。
1株配当CAGR(5年)
5年間の1株配当CAGR(5年)が高い順番
スクロール(←👆→)(単位:円)
⑧配当性向(5年)平均
次に配当性向(5年)の平均を確認します。
配当性向とは
会社が税引き後の利益である当期純利益のうち、配当金の支払いに向けた数値(%)
配当性向は基本的には低いほうが好ましいとされています。
配当性向が高い場合は減配や無配になる可能性がある。
全54銘柄の直近5年間の配当性向平均を見ていきます。
配当性向5年平均
5年間の配当性向が低い順番
スクロール(←👆→)(単位:%)
総合ポイント
以上、8項目のデータを確認しました。
確認したデータをまとめると以下の通りです。
企業分析に使った8項目のデータ
- 売上CAGR(5年)
- 営利CAGR(5年)
- EPS CAGR(5年)
- ROE(自己資本利益率)5年平均
- ROA(総資産利益率)5年平均
- 自己資本比率 5年平均
- 1株配当CAGR(5年)
- 配当性向(5年)平均
企業分析を行う上で、特に重要なデータとしてまとめさせていただきました。
上記8項目すべてのデータをもとにランキングにまとめさせていただきます。
上位の銘柄は、安定した経営基盤を有する企業であると評価しております。
総合ランキングNO1
総合ポイントが低いほうが良い
54銘柄を比較したものであり、上位銘柄を推奨するものではありません。
スクロール(←👆→)
まとめ
今回は、累進配当を公表している企業をご紹介いたしました。
累進配当を公表していない企業の中にも、業績が好調で減配をせずに配当を維持もしくは増配している企業はございますが、累進配当を公表している企業のみに絞ってご紹介したのは、累進配当を公表するということは、企業が業績や今後の経営に自信を持ち、株主還元を積極的にアピールすることで、投資家に安心して保有してもらうという意思の表れと考えられます。
投資家の皆様にとって、累進配当を公表している企業は、より安心して保有できる企業と言えるでしょう
来年から新NISA制度がスタートいたします。新NISA制度では、成長投資枠の投資可能額が年間240万円に拡大されます。
投資信託や上場投資信託(ETF)などの投資先は、個別株よりも安心して保有できると考えられています。
しかし、投資の醍醐味として、個別株への投資に挑戦する投資家が増えてもよいのではないかと考えます。
個別株は、投資信託や上場投資信託(ETF)よりもリスクが高い面があるため、しっかりと企業分析を行い、より安心して保有できる投資先を探していきたいと考えております。
本日は、企業データなどを分析し、比較的安心して保有できる銘柄をご紹介いたしました。
投資先の推奨を目的としたものではありませんが、ご参考にしていただければ幸いです。
今後も有益な投資情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。けんちゃんファンド